【人との繋がりを持っていない漫画家が交流会でお客さんを見つける話】第一話

「ヤバい、お客さんが全然いない…!」

広告漫画の制作を仕事にしているけど、
実績のない自分にはお客さんが一人もつかなかった。

自分には仕事をくれるような人との繋がりが何もなくて、
自分のお客さんをどう見つけたらいいのかわからなかった。

稼がないと会社のお金は減っていく一方だし、
居場所がなくなるようにも感じて焦っていた。

とにかくお客さんを見つけないとマズイ!
でも、何から始めたらいいのか全く分からない…。

会社のSNSアカウント運用を担当してるけど、
どうしたらここから仕事に繋がるのか…
なんかバズって知名度を上げるしかないのか?
…そんなすぐに話題になれば、苦労はしないよなぁ。

「売るってことは、営業活動をしなきゃいけないのかな?」

営業活動なんてしたことがなかった。
やり方もわからない。

調べたら営業活動のセミナーがあるらしい。
まずは勉強してみよう。

営業のセミナーに行ってみた。
職種もバラバラな大勢の営業マンが集まっていた。

人に会う機会もないから、ここで繋がりを持てたらいいな。

だけど1人で飛び込んでしまった会場で、
自分から声をかける勇気が出なかった。

すでに会場内の人たちは各々談笑しているようだ。
ここに飛び込むのは怖い…

どうしよう…と冷や汗をかきながら、
居心地の悪い会場で一人でぽつんとしていると、
一人の男性が声をかけてきてくれた。
「はじめまして。名刺交換いいですか?」

差し出された名刺を受け取る時、
申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

「えっと…ごめんなさい、名刺持ってないんです」

「営業するのに名刺も持ってないの?」

声をかけてくれた男性は、
見てわかるくらいドン引きしていた。

そうか、営業活動するには名刺がいるのか…。
言われてみれば当たり前だけど、指摘されるまで気づかなかった。
戦地に防具どころか衣服も着ずに丸腰で参戦してしまったみたいだ。

今すぐこの場から立ち去りたい気持ちになりながら、
セミナーを受けた。

セミナーのあとには交流会があって、
10人くらいと挨拶ができた。
そこで出会った人に、仕事が来ないんですと相談してみたら
「交流会に行ってみたら?」と助言をくれた。

セミナーに参加していた営業マンたちは、
いろんな交流会に参加して名刺交換をしていると聞いた。
確かに、人と会わないと仕事を紹介してもらえることもなさそうだ。

交流会に行ってみたいと答えたら、
一緒に行きましょうか?といろんな交流会を紹介してくれた。

1人で行くよりも心強い。
それに、自分じゃどこに行ったらいいのかもわからないから、
まずは紹介された交流会に片っ端から行ってみよう。

とにかく、次の交流会までに名刺を作っておこう。

つづく

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Posted by まめ