【人との繋がりを持っていない漫画家が交流会でお客さんを見つける話】第二話
【人との繋がりを持っていない漫画家が交流会でお客さんを見つける話】第一話
お客さんが見つからないとセミナーであいさつした営業マンたちに相談してみたら、
いろんな種類の交流会を紹介してくれた。
でも、どこも参加費が1万円とか、とてもすぐに参加できそうになかった。
まずは自分が行ける範囲の交流会を調べて、片っ端から参加してみよう。
最初に行ったのは、参加費が4,000円くらいの
同世代の若い人たちが趣味で集まっている交流会だった。
交流会というよりも、学生時代の友人との集まりのような
わちゃわちゃと楽しげな雰囲気の会だった。
学校を卒業して以来、同世代の人と話す機会はあんまりなかった。
馴染めるかな?と不安だったけど、
その会の参加者は仕事とか関係なく、友達みたいな感覚で接してくれた。
おかげで楽しく過ごすことができた。
…いやいや、楽しむために来たんじゃないんだけど!
名刺交換もなくて、仕事の話はできなかった。
友達になったからっていって、じゃあ自分に仕事を頼んでくれるかっていったらそうじゃない。
むしろ自分も、友達に自分のものを買ってくれなんて言いにくい。
紹介者や主催者はまた来てねって言ってくれたけど、それ以降行っていない。
申し訳ないけど、今は遊んでる余裕がないんだ。
次に行ったのは、参加費無料の同業者が集まる交流会だった。
同業者がどうやってお客さんを見つけて仕事しているのか聞いてみたい。
そんな期待を持って参加した。
交流会では、所属していた会社から独立して
フリーランスになったという同業者に会った。
「集客ってどうやってるんですか?」と聞くと、
「今は前の会社から仕事紹介してもらってるかな」と教えてくれた。
やっぱり繋がりを持っていないと難しいのか…
そのあとも、会場にいる人と名刺交換をさせてもらった。
かれこれ50人以上の人と名刺交換をしたと思う。
けど、すぐに仕事に繋がるわけじゃない。
なんなら後日連絡が来るなんてこともなかった。ただの一人もいなかった。
(安い交流会じゃ意味ないのかな…?)
苦手な人付き合いをしていて心身ともに疲れてきていたからか、
交流会自体を疑うようになってしまっていた。
それでも他の方法はわからないから、今は交流会に行ってみるしかない。
なんとか気持ちを保って、続けてみることにした。
ある時参加したのは異業種交流会。
別の交流会で知り合った人が紹介してくれた
ビジネスマッチングを目的とした交流会だった。
よくわからないけど参加費も1回3,000円くらいだし、
なんとなく言葉的に仕事に繋がりそうな気がして、ゲスト参加してみることにした。
商売のプレゼンをしたけど、結局仕事には繋がらなかった。
だけど、今まで参加した交流会の中では一番手ごたえを感じた。
参加者みんなが真剣に自分の話を聞いてくれて
「こういうお客さんがいたらいいんじゃない?」
「うちのクライアントに紹介してみるよ」
と、意見をくれた。
自分の仕事について、参加者みんなが
自分のことのように考えてくれる交流会は初めてだった。
その中で、ひときわ目立つ一人の経営者がいた。
40代くらいの男性で、いろんな人に商売のアイデアをポンポン出している。
どこからそんなにアイデアが湧き出てくるんだろうとビックリした。
交流会が終わった後、思わずその先輩経営者に声をかけた。
つづく